目次
入社して1年、2年。仕事には少し慣れてきたけど、日曜の夜になると「このままでいいのかな」と考えてしまう。そんな人に向けて書きました。辞めるかどうかは、今すぐ決めなくて大丈夫です。読み終わるころには、自分が今なにをすればいいかが見えてきます。
この記事でわかること
- 新卒で入った人が、3年以内にどれくらい辞めているか
- 「第二新卒」と呼ばれるのは、いつまでか
- 働きながら探すのと、辞めてから探すの、どっちがいいか
- 辞めると決めたら、何から順番にやればいいか
先に結論
- 3年以内に辞める大卒は約3人に1人。迷うのはふつうのこと
- 第二新卒の目安は卒業してから3年くらいまで。1年目なら時間はまだある
- 動くなら働きながら。まずは求人を見て比べるだけでOK
01「このままでいいのかな」と思うのは、ふつうのこと
ひとことで3年以内に辞める人は、だいたい3人に1人。あなただけじゃありません。
まずは数字をひとつ。国(厚生労働省)の調べでは、2022年3月に大学を出て就職した人のうち、3年以内に辞めた人は33.8%でした。
33.8%
だいたい3人に1人です。しかもこの割合は、この10年ほど31〜35%のあいだで、ほとんど変わっていません。「最近の若い人はすぐ辞める」わけではないんです。
12.1%
1年目で辞めた人
11.9%
2年目で辞めた人
9.9%
3年目で辞めた人
1年目と2年目で、ほぼ同じくらいの人が辞めています。つまり「1年目で辞めるなんて早すぎる」とは限らない、ということ。
出典:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)」会社(事業所)の大きさ別
小さな会社ほど辞める人が多く、1,000人以上の大きな会社でも27.0%。大きな会社なら安心、というわけでもないんですね。
メモ
「みんな辞めてるから」で決めない
辞める人が多いのは本当です。でも、それは「あなたも辞めたほうがいい」という意味ではありません。この数字は、迷っている自分を責めないために使ってください。どうするかは、このあとのチェックを見てからでも遅くありません。
02「第二新卒」って、いつまで?
ひとことで目安は、卒業してから3年くらいまで。
ことば第二新卒
学校を卒業して一度就職したあと、数年のうちに転職しようとしている人のこと。ハローワークの資料では「卒業後概ね3年以内」(だいたい3年以内)と書かれています。
じつは、第二新卒の範囲は会社や求人によって少しずつちがいます。なので「卒業してから3年くらいまで」と覚えておけば十分です。
経験がまだ少ないことは、採用する会社もわかっています。だからこそ、この1〜3年で何を覚えて、どう働いてきたかを、自分の言葉で話せるようにしておくと強いです。
ポイント
新卒の枠に応募できることもある
国は会社に向けて、「卒業して3年以内の人も、新卒の枠に応募できるようにしてください」という指針を出しています。ただ、これは守らなくても罰のない「努力義務」。全部の会社がそうしているわけではありません。求人に「既卒可(もう卒業した人もOK)」や「卒業後3年以内」と書いてあるか、見てみてください。
03動くなら、働きながら? 辞めてから?
ひとことでおすすめは、働きながら探すこと。
転職活動のやり方は、大きく2つ。働きながら次を探すか、先に辞めてから探すかです。並べてみると、ちがいがよくわかります。
働きながら探すおすすめ
いいところ
- 給料が止まらないので、あせって決めずにすむ
- いくつかの会社を比べてから選べる
- 合わなかったら、今の会社に残ることもできる
気をつけること
- 面接の時間をつくるのが大変
- 仕事と同時に進めるので、疲れやすい
辞めてから探す
いいところ
- 時間を全部、転職活動に使える
- 平日の面接にも行きやすい
気をつけること
- 収入が止まるので、早く決めたくなる
- 失業保険は、すぐにはもらえない(このあと説明します)
- 仕事をしていない期間について、面接で聞かれることがある
ただし、心や体が限界のときは別です。そのときは、まず休んでください。
実際に転職した人を見ても、半分以上が、前の仕事を辞めてから1か月以内に次の仕事を始めています。すき間なく次へ移った人も、4人に1人くらいいます。
26.1%
すき間なく、次の仕事を始めた
27.6%
辞めてから1か月以内に、次の仕事を始めた
気をつけて
1年たたずに辞めると、失業保険がもらえないことも
失業保険(正式には「雇用保険の基本手当」)は、辞めたら誰でももらえるわけではありません。自分の都合で辞めたときは、辞める前の2年間に、雇用保険に入っていた期間が合わせて12か月以上必要です。入社して1年たたずに辞めると、ここに届かないことがあります。もらえる場合も、すぐにではありません。自分の都合で辞めたときは、原則1か月の「給付制限」という待ち期間があります(2025年4月以降に辞めた場合)。
04そもそも、動いていいタイミング?
ひとことで見るのは「気分」より「続いているかどうか」。
気持ちには波があります。月曜の朝に辞めたくなるだけなら、それはただの波かもしれません。見てほしいのは、その気持ちがずっと続いているかどうかです。
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気をつけて
体や心がつらいときは、転職より先に相談を
眠れない、食べられない、朝起きられない。そんな日が続いているなら、転職を考えるより先に、休むことと相談することを選んでください。会社の産業医(働く人の健康を見るお医者さん)に話すこともできます。厚生労働省の「こころの耳」には、電話やSNSで相談できる窓口がまとまっています。
05何年目かで、やることは少しちがう
ひとことで正解の年はない。でも、年ごとにできることがある。
- 1年目
比べる材料を集める
仕事を覚えている途中なので、無理に動かなくて大丈夫。求人サイトをながめて、どんな仕事があるかを知っておくだけで十分です。
- 2年目
やってきたことを言葉にする
任される仕事が増えてくるころ。「何をして、どうなったか」を1つでも話せるようになると、面接で困りません。
- 3年目
第二新卒の目安が終わる前に、一度考える
第二新卒として動くなら、目安では最後の年。迷っているなら、この年のうちに一度は話を聞きに行っておくと、あとで「あのとき動いておけば」と思いにくくなります。
- 4年目〜
経験者として動く
第二新卒でなくなっても、転職できなくなるわけではありません。今度は「この仕事を何年やってきた人」として見てもらえます。
06辞めると決めたら、日にちは後ろから決める
ひとことで先に次の会社を決めて、そこから逆に数える。
辞めると決めたら、勢いで伝える前に、順番を見ておきましょう。この順番どおりに進めれば、あわてずにすみます。
会社のルール(就業規則)で、辞めるときの決まりを見る
正社員のように働く期間が決まっていない契約なら、法律では「辞めます」と伝えてから2週間で辞められます。ただ、会社のルールに「1か月前までに言うこと」などと書いてあることもあります。先に見ておくと、話がスムーズです。
有給休暇が何日残っているかを見る
有給休暇(休んでもお給料が出る日)は、入社して6か月で10日もらえます。1年6か月で11日、2年6か月で12日と、少しずつ増えます(出勤する日の8割以上、働いていることが条件)。有給は2年たつと消えてしまい、辞めたあとは使えません。最後の出社日までに使えるよう、残りを数えておきましょう。
次の会社の入社日が決まってから、辞めると伝える
内定が出て、入社日が決まってから伝えるのが安心です。辞めたのに次が決まらない、という状態にならずにすみます。
まずは、いちばん近い上司に直接伝える
メールで済ませるより、5分でいいので話す時間をもらうのがおすすめです。辞める日は、このときに相談して決めます。
引き継ぎをして、最後の日を迎える
自分の仕事をメモにまとめて渡しておくと、あとを引き継ぐ人も困りません。気持ちよく辞められます。
07転職すると、給料はどうなる?
ひとことで20代前半で転職した人の、半分以上は給料が増えている。
やっぱり気になるのが給料ですよね。国の調べでは、20代前半で転職した人の半分以上が、前の会社より給料が増えていました。
55.2%
20〜24歳で転職して、給料が増えた人
17.5%
20〜24歳で転職して、給料が減った人
49.8%
25〜29歳で転職して、給料が増えた人
もちろん、減った人もいます。給料だけで選ぶと、仕事の中身や働き方で「こんなはずじゃなかった」となることも。動く前に「いちばん大切にしたいこと」を1つだけ決めておくと、迷いにくくなります。
08よくある質問
Q1年たたずに辞めたら、次の転職で不利になる?
A短い期間で辞めた理由は、面接で聞かれることが多いので、答えを用意しておきましょう。ポイントは、前の会社の悪口ではなく「次は何をしたいか」を話すこと。理由をちゃんと話せれば、それだけで不利になるとは限りません。ただし、失業保険の条件には気をつけてください(03の「気をつけて」を見てください)。
Q働きながらだと、面接の時間がとれません
A有給休暇を半日だけ使う、オンラインの面接にしてもらう、夕方以降の時間で相談する、といったやり方があります。転職エージェントを使うと、面接の日にちの調整も代わりにやってもらえます。
Q親や上司に反対されたら、どうすればいい?
A反対されるのは、心配されているからということもあります。「なぜ辞めたいか」「次に何をしたいか」を、できごとや数字と一緒に話すと伝わりやすくなります。そのうえで、最後に決めるのはあなたです。
Q転職エージェントは使ったほうがいい?
A使わなくても転職はできます。ただ、求人を紹介してもらえたり、履歴書を見てもらえたりするので、はじめての転職なら使ってみる価値はあります。何社使えばいいかは、別の記事で書いています。
今日の最初の一歩
今夜、スマホのメモに「モヤモヤ」を3行だけ書いてみる
何がイヤなのか、本当は何がしたいのか。きれいな文章じゃなくて大丈夫です。日付を入れて残しておくと、半年後に読み返したとき、続いている悩みかどうかがわかります。
2026.10.03 公開 文・WE POP編集部
参考にした情報
- 厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)を公表します」
- 厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」資料(事業所規模別・学歴別の推移)
- 埼玉新卒応援ハローワーク「第111話 第二新卒枠での転職活動」
- 厚生労働省「青少年の雇用機会の確保及び職場への定着に関して事業主、特定地方公共団体、職業紹介事業者等その他の関係者が適切に対処するための指針」
- 厚生労働省 スタートアップ労働条件「退職の申し出について」
- ハローワークインターネットサービス「基本手当について」
- 厚生労働省 リーフレット「令和7年4月1日から自己都合離職者の給付制限期間が変わります」
- 厚生労働省「年次有給休暇の付与日数」(労働基準法に関するQ&A)
- 厚生労働省 確かめよう労働条件「年次有給休暇」
- 厚生労働省「令和7年雇用動向調査結果の概況」
- 厚生労働省「令和2年転職者実態調査の概況」
- 厚生労働省「こころの耳 働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト」
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