目次
夜、スマホで「転職」と調べると、すぐに出てくるのが「転職エージェント」。無料って書いてあるけど、あとでお金を取られない? 何社も登録したら、電話が鳴りやまないんじゃ…。そんなモヤモヤがある人に向けて書きました。読み終わるころには、自分は何社に登録すればいいか、どこを選べばいいかがわかります。
この記事でわかること
- エージェントが、無料で使えるしくみ
- エージェントと転職サイトのちがい
- 何社使うのがちょうどいいか(自分に合う数のチェックつき)
- 安心して使えるエージェントの見分け方と、断り方
先に結論
- 無料なのは、求人を出す会社が手数料を払うから。仕事を探す人からは、法律で原則取れない
- WE POPのおすすめは2〜3社。1社だと比べられず、多すぎると連絡に追われる
- 登録の前に、国の人材サービス総合サイトで許可と実績をチェック
01転職エージェントって、なんで無料なの?
ひとことでお金を払うのは、求人を出している会社です。
ことば転職エージェント
仕事を探す人と、人を採りたい会社のあいだに入って、転職を手伝う会社のこと。法律では「有料職業紹介事業者」と呼ばれ、国の許可がいります。
エージェントを通して転職が決まると、手数料を払うのは、求人を出した会社です。法律(職業安定法)で、エージェントは原則として、仕事を探す人からお金を取ってはいけないことになっています。
103万円
1人の入社につき、平均で100万円をこえる手数料。払っているのは、ほとんどが求人を出した会社です。このお金があるから、エージェントはあなたからお金をもらわずに動けるんですね。
メモ
無料のかわりに、知っておきたいこと
担当の人にとっては、あなたの入社が決まることが仕事の成果です。だから、返事をせかされることもあります。悪いことではありませんが、決めるのはあなた。担当の人への返事は、自分のペースでOK。内定の返事の期限は会社が決めることが多いので、もう少し考えたいときは、延ばせるか相談してみましょう。
気をつけて
お金を求められたら、払う前に相談を
仕事を探す人から手数料を取ってもいいのは、芸能やモデルなど一部の仕事だけ。あとは、部長クラス以上や技術の専門職などで、転職先の年収が700万円をこえる人です。ふつうの会社員の転職でお金を求められたら、払う前に、都道府県の労働局に相談してください。
02転職サイトとは、何がちがう?
ひとことでサイトは自分で探す。エージェントは人が間に入る。
転職サイトは、求人の情報をのせて見せるサービスです。気になる会社を自分で探して、応募します。エージェントは担当の人が間に入り、求人の紹介から面接の日にちのやりとりまでを手伝ってくれます。
転職エージェントはじめてなら
いいところ
- 担当の人が、希望に合う求人を探して紹介してくれる
- 書類の書き方や面接の準備を、相談できることが多い
- 面接の日にちのやりとりを、間に入ってやってくれる
気をつけること
- 担当の人との相性で、使いやすさが変わる
- 紹介される求人は、そのエージェントが扱うものだけ
- 電話やメールの連絡が多くなりがち
転職サイト
いいところ
- 自分のペースで、たくさんの求人を見比べられる
- 気になったところに、直接応募できる
気をつけること
- 書類づくりも日にちのやりとりも、全部自分でやる
- 求人が多すぎて、選ぶのに迷いやすい
どちらも、仕事を探す人はお金を払わずに使えます。両方をいっしょに使ってもかまいません。
実際に転職した人が、どうやって今の会社を探したかも見てみましょう。
出典:厚生労働省「令和7年転職者実態調査」個人調査(2025年10月1日時点)。「求人サイト・情報誌」は新聞・チラシなども含む
「民間の職業紹介」が、いわゆる転職エージェントです。5年前(2020年)の14.8%から、20.9%に増えました。いくつ選んでもいい質問なので、サイトとエージェントを両方使った人は、どちらにも数えられています。
12.8%
20〜24歳で、民間の職業紹介を使った人
27.7%
25〜29歳で、民間の職業紹介を使った人
20代の前半より後半のほうが、エージェントを使う人が多いんですね。
03けっきょく、何社使えばいい?
ひとことでWE POPのおすすめは、2〜3社。
1社だけだと、紹介される求人も、担当の人のアドバイスも、比べる相手がいません。どんな仕事の求人を扱うか(取扱職種)も、エージェントごとにちがいます。
反対に、4社、5社と増やすと、電話やメール、面談の予定で平日が埋まりがちです。働きながらだと、返事をするだけでヘトヘトに。
なので、おすすめは2〜3社。比べられて、自分でも回しやすい数です。国の集計にも「仕事を探す人が何社かの紹介会社を使う場合がある」という注意書きがあります。何社か使うこと自体は、気にしなくてOKだと私たちは考えています。
当てはまるものをタップしてみてください
当てはまったのは 0 / 6個
ポイント
タイプを混ぜると、求人がかたよりにくい
いろいろな業界の求人を広く扱うところを1〜2社。行きたい業界や職種にくわしいところを1社。こう組み合わせるのが、WE POPのおすすめです。
04登録してから入社まで、どう進む?
ひとことで流れは6ステップ。応募するかどうかは、そのつどあなたが決める。
サイトから登録する
Webのフォームに、今の仕事や希望の条件を入れます。登録すると、手数料のルール(会社が払う分も含む)が、紙やメールで届きます。
担当の人と話す(面談)
これまでの仕事と、希望を話します。「いつまでに転職したいか」と「ほかのエージェントも使っているか」は、ここで伝えておくと話が早いです。
求人を紹介してもらい、応募先を決める
気になる求人があれば「応募したい」と伝えます。あなたの書類を会社に出すには、あなたの同意がいります。書類の書き方ははじめての職務経歴書で。
書類選考と面接
面接の日にちのやりとりは、担当の人が間に入ってくれます。よく聞かれる「辞めた理由」は、面接で「辞めた理由」をどう話す?を見てください。
内定が出たら、条件を紙でもらう
給料、仕事の内容、働く場所、休みなどの条件は、紙か、希望すればメールで受け取れます。仕事の内容や場所が、あとで変わりうる範囲も書かれます。法律で決まっていることなので、口約束だけでOKしないでください。
今の会社に伝えて、入社する
入社日が決まってから、今の会社に辞めると伝えます。辞めるまでの順番は、第二新卒、いつ動く?の後半にあります。
05どこを選べばいい? 国のサイトで確かめられる
ひとことで登録の前に、国のサイトで5分チェック。
エージェントの仕事は、国の許可がないとできません。報告を出しているところだけでも、全国に3万か所以上あります(2024年度、事業所の数)。数が多いからこそ、登録の前に数字で確かめておくと安心です。
使うのは、厚生労働省の「人材サービス総合サイト」。会社の名前で検索すると、許可を受けた会社なら出てきます。許可番号(「00-ユ-000000」のような形)からも、探せます。見てほしいのは、この4つです。
- 許可・受理番号:ここに載っていれば、国の許可がある
- 就職者:その年度に、紹介で就職した人の数
- 離職者数:働く期間が決まっていない契約(正社員など)で入った人のうち、6か月以内に辞めた人の数。会社から辞めさせられた人は含まない
- 判明せず:6か月以内に辞めたかどうか、エージェントがわかっていない人の数。ここが多いと、離職者数が少なくても当てにしにくい
- 手数料・返戻金制度:手数料のルールと、紹介した人が早く辞めたとき、会社に手数料の一部を返すしくみがあるか
6か月以内に辞めた人が多いと感じたら、面談で聞いてみるのも手です。たとえば「紹介した人は、どれくらい続いていますか」と。登録して使う転職サイトも、同じサイトで国への届出を調べられます。
メモ
「入社でお祝い金」で選ばない
国のルールで、エージェントは、お祝い金などのお金で利用をすすめることが、原則できません。2025年4月からは、求人サイトも同じです。お金より、実績と担当の人で選びましょう。
06何社か使うとき、気をつけることは?
ひとことで同じ会社に、2か所から応募しない。
何社か使っていると、同じ求人を、別々のエージェントからすすめられることがあります。ここがいちばんの落とし穴です。
気をつけて
同じ会社に、2か所から応募しない
先にA社から応募した会社を、B社からもすすめられたら「もう応募しています」と伝えましょう。2か所から応募すると、どちらの紹介かで、会社とエージェントがもめるもとになります。国も、会社が2つ以上のところから料金を求められるトラブルに、注意を呼びかけています。
- 応募した会社・どこから応募したか・日付・結果を、スマホのメモ1つにまとめる
- ほかのエージェントも使っていることは、正直に伝えてOK
- 担当の人に返事をせかされたら「◯日までに考えて、お返事します」と、期限を自分で決める
07合わないと思ったら、やめてもいい?
ひとことでやめていい。ひとこと伝えれば終わり。
エージェントは、あなたがお金を払っていないサービスです。合わないと感じたら、やめてかまいません。ただ、連絡を無視するより、ひとこと伝えるほうが、お互い気持ちよく終われます。そのまま使える言い方を置いておきますね。
- 求人を断る:「今回は条件が合わないので、見送らせてください。ご紹介ありがとうございました」
- 担当を変えてほしい:「ほかの方のお話も聞いてみたいです。担当を変えていただくことはできますか」
- 利用をやめる:「ほかで転職先が決まったので、利用を終わりにします。登録した情報も消してください」
登録した情報を消してほしい、と頼むこともできます。エージェントは、こうした求めにどう応えるかを、ルールとして決めておくことになっています。
08よくある質問
Q何社も登録したら、電話が鳴りやまない?
A連絡が多くて困りそうなら、最初の面談で希望を伝えておくのがいちばんです。「連絡はメールでお願いします」「電話は平日19時以降なら出られます」のように伝えると、ぐっと楽になります。
Q登録したことが、今の会社に知られない?
Aエージェントが、あなたの書類を会社に見せるには、あなたの同意がいる決まりです。心配なら「今の会社と取引のある会社には、出さないでください」と最初に伝えておくと安心です。同意は、登録のときにまとめて取られることもあります。「応募する前に、毎回確認してください」とお願いしておくと、もっと安心です。
Qすぐに転職するつもりがなくても、登録していい?
AOKです。「半年以内くらいで考えています」のように、時期を最初に伝えておきましょう。せかされたら「まだ情報集めの途中です」と言って大丈夫です。
Qハローワークとは、どうちがうの?
Aハローワークは国の窓口で、こちらも無料で仕事を紹介してくれます。2025年の調べでは、転職した人の29.6%が、ハローワークなどの公的な窓口を使っていました。エージェントといっしょに使ってもかまいません。
今日の最初の一歩
気になるエージェントを1社、国のサイトで調べてみる
「人材サービス総合サイト」を開いて「職業紹介事業」を選び、都道府県は「全国」にして、会社の名前を入れるだけ。許可番号と、就職者・離職者の数をメモしておくと、2社目を選ぶときのものさしになります。
2026.10.02 公開 文・WE POP編集部
参考にした情報
- e-Gov法令検索「職業安定法」(第4条・第5条の3・第5条の5・第8条・第30条・第32条の3・第32条の12・第32条の13・第32条の16・第43条の2・第43条の3)
- e-Gov法令検索「職業安定法施行規則」(第4条の2・第20条・第24条の5・第24条の8)
- e-Gov法令検索「労働基準法」(第15条 労働条件の明示)
- e-Gov法令検索「労働基準法施行規則」(第5条)
- 厚生労働省「職業紹介事業の業務運営要領」(令和8年10月1日から適用)
- 厚生労働省「職業紹介事業の業務運営要領 第6 手数料」
- 厚生労働省「職業紹介事業の業務運営要領 第9 職業紹介事業の運営」
- 厚生労働省「令和6年度職業紹介事業報告書の集計結果(速報)」(令和8年3月31日公表)
- 厚生労働省「令和7年転職者実態調査の概況」(令和8年9月25日公表)
- 厚生労働省「令和7年転職者実態調査の概況」個人調査 3 転職について(表12)
- 厚生労働省「人材サービス総合サイト」
- 人材サービス総合サイト「サイトの使い方(ヘルプ)」
- 厚生労働省・都道府県労働局 リーフレット「職業紹介事業者の皆さまへ(人材サービス総合サイトでの情報提供)」
- 厚生労働省 リーフレット「『人材サービス総合サイト』をご活用ください!」
- 厚生労働省 リーフレット「労働者に金銭やギフト券等を提供することは原則禁止になります」(募集情報等提供事業者向け)
- 厚生労働省 リーフレット「職業紹介事業者や募集情報等提供事業者の支払いを巡るトラブルが発生しています」
- 佐賀労働局「民間人材サービスの利用によるトラブルにご注意ください」
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