目次
求人を見ていたら、応募書類の欄に「履歴書・職務経歴書」の文字。履歴書はなんとなくわかる。でも、職務経歴書って何を書くの? 入社2年目で、書けるような実績なんてないのに…。そんな人に向けて書きました。読み終わるころには、自分なら何を書けばいいかが見えてきます。
この記事でわかること
- 履歴書と職務経歴書は、何がちがうのか
- どんな順番で、何を書けばいいか
- 大きな実績がなくても、書けることの見つけ方
- 国が用意しているひな形と、無料の相談先
先に結論
- 職務経歴書は、仕事の中身とできることを伝える書類。長さはA4で1〜2枚が目安
- 大きな実績はいらない。任された仕事・小さな工夫・数字から材料を探せばOK
- 迷ったらハローワークの資料とジョブ・カードを使う。盛らずに、本当のことだけを書く
01履歴書と職務経歴書、何がちがう?
ひとことで履歴書はプロフィール。職務経歴書は「仕事の中身」を見せる書類。
会社に応募するとき、ふつうは履歴書を出します。最近はそれに加えて、職務経歴書を求められることも多くなりました(ハローワークの案内より)。2つは名前が似ていますが、役割はけっこうちがいます。
履歴書プロフィール
いいところ
- 名前・学歴・職歴・資格など、基本のことがひと目でわかる
- 書く欄が決まっているので、迷いにくい
- 国が出しているひな形がある
気をつけること
- 職歴は「入社」「退社」を1行ずつ。仕事の中身までは書ききれない
- 採用担当の人が最初に見る書類。誤字や脱字に気をつける
職務経歴書仕事の中身
いいところ
- どんな仕事をして、何ができるかを詳しく書ける
- 形は自由。自分に合う並べ方を選べる
- 面接ではここから質問されることが多い。話したいことを書いておける
気をつけること
- 自由なぶん、見やすさも見られる
- 応募する会社ごとに、中身を合わせる
採用担当の人は、まず履歴書を見ます。そこで落ちると、職務経歴書は読んでもらえません。どちらも手を抜かないのがいちばんです。
02職務経歴書には、何をどんな順で書く?
ひとことでおすすめは「要約→経歴→できること→自己PR」の順。A4で1〜2枚。
形は自由です。ただし、ハローワークのパンフレットでは、タイトル・日付・名前・職務経歴の4つは必ず入れることになっています。あとは、自分を伝えやすい項目を選んで足します。
長さはA4の縦で1〜2枚が目安。パソコンで横書きにするのが一般的ですが、手書きでもかまいません。はじめてなら、次の順番がおすすめです。
いちばん上に、タイトル・日付・名前
「職務経歴書」というタイトルを大きめに。日付は書いた日ではなく、出す日です。履歴書と同じ日付にそろえます。
職務要約:これまでの仕事を短く
どんな会社で、どんな仕事を、どれくらいしてきたか。読む人が全体をつかめるように、3〜4行でまとめるのがWE POPのおすすめです。
職務経歴:いつ・どこで・何をしたか
期間、会社名、部署、仕事の中身、実績を書きます。会社名は「(株)」と略さずに「株式会社」と書きます。並べ方に迷ったら、古い順(編年体式)にします。
活かせる経験・知識・スキル
使えるソフト、資格、仕事で身につけた知識などを並べます。勉強中の資格も、「勉強中」と書き添えれば入れられます。
自己PR:強みを、できごとと一緒に
「責任感があります」だけでは伝わりません。そう言える場面を1つ添えます。ここは「〜しました」のていねいな文で書きます。
ポイント
見た目の小さなルール
文の終わりは「〜を担当」「〜に従事」のように名詞で止めると、すっきり読めます(自己PRや志望動機は別)。文字の大きさは10.5〜12ポイントくらい。年は、和暦か西暦のどちらかにそろえます。
03大きな実績がないと、不利になる?
ひとことで会社が見ているのは、経験だけじゃない。
「書けるような実績がない」。はじめての転職だと、ここで手が止まりますよね。でも、会社が見ているのは実績だけではありません。国の調べを見てみましょう。
出典:厚生労働省「令和5年若年者雇用実態調査」事業所調査(2023年10月1日時点)。15〜34歳の正社員を中途で採用選考した事業所の回答。主な項目を抜き出し、名前を短くしています(もとは「職業意識・勤労意欲・チャレンジ精神」「組織への適応性」「業務に役立つ職業経験・訓練経験」「業務に役立つ専門知識や技能(資格・免許や語学力)」など)
いちばん多かったのは、仕事への意欲やチャレンジ精神で72.7%。仕事に役立つ経験を重視した会社は42.3%でした。新卒の採用(14.7%)よりはぐっと多いものの、意欲や人とのやりとりの力を見る会社のほうが多かったんです。
だから書類には、「何をしたか」と一緒に「どう取り組んだか」も書いておくのがおすすめ。ハローワークの資料にも、こう書かれています。経験や資格に自信がなくても、研修の経験や勉強中のこと、仕事への意欲からアピールできる、と。
メモ
職歴が短い人の書き方の例もある
ハローワークのパンフレットには、職歴が短い人向けの書き方の例ものっています。新人研修で学んだビジネスマナーや、取った資格、学生時代のサークルでの役割まで、書ける材料として使われています。
04書けることは、どうやって見つける?
ひとことで「任された仕事」と「小さな工夫」から探す。
表彰や大きなプロジェクトがなくても平気です。毎日の仕事の中に、材料はちゃんとあります。
当てはまるものをタップしてみてください
当てはまったのは 0 / 6個
思い出せないときは、ハローワークの資料にあるヒントを使ってみてください。仕事の中で「心がけたこと」「できるようになったこと」「ほめられたこと」を書き出す、というものです。上司や先輩に言われたひとことも、材料になります。
1〜3年目で何をしてきたかを言葉にしておくと、面接でも困りません。年ごとにやることは、第二新卒、いつ動く?でまとめています。
05数字を入れると、どう変わる?
ひとことで「がんばりました」より「何件・何分・何人」。
ハローワークの資料でも、実績はできれば数字で書くようすすめています。数字があると、仕事の量や大きさが、読む人にひと目で伝わります。たとえば、こんなふうに変わります(どれも架空の例です)。
- 前:お客さまからの電話に対応 → 後:お客さまからの電話に対応(1日20件ほど)
- 前:入力ミスを減らすよう工夫した → 後:チェック表をつくり、入力ミスを月5件から1件に減らした
- 前:新人の教育を手伝った → 後:新人2人に、半年間つきっきりで仕事を教えた
ポイント
数字にしにくい仕事なら
数字が出せない仕事は、工夫したことや変えたことを書きます。ハローワークのワークブックにも、そう書かれています。「手順書をつくり、新しい人が1人で作業できるようにした」のように、前と後で何が変わったかを書くと伝わります。
06ひとりで書けないときは、国のサイトと窓口へ
ひとことで書き方はハローワーク、下書きはジョブ・カード。相談は無料。
書き方は、国がていねいな資料を出しています。まずはこの4つを知っておけば十分です。
- ハローワークのサイト「履歴書・職務経歴書の書き方」:パンフレットに、書き方と記入例がそろっています。書き込んで使えるワークブックもあります
- 国(厚生労働省)の履歴書のひな形:同じページから、PDFと、パソコンで書き込める形式でダウンロードできます。性別の欄は、書くかどうかを自分で選べます
- マイジョブ・カード(厚生労働省のサイト):「職務経歴シート」に、これまでの仕事を順番に入れていけます。アカウントを登録すると、職務経歴シートなどに入れた内容を、職務経歴書に写して作れます。足りないところは自分で書き足します
- ハローワークの窓口:書類の添削アドバイスや、書き方のセミナーがあります。在職中でも、仕事探しの登録ができます
ことばジョブ・カード
国が形を決めているシートです。これまでの仕事やできることをまとめて、これからのキャリアを考えるために使います。「キャリア・プランシート」「職務経歴シート」「職業能力証明シート」の3つでできています。
マイジョブ・カードには、自分に近い年代や職業の人の記入例を探せる機能もあります。何を書けばいいか迷ったら、のぞいてみてください。
ポイント
ジョブ・カードを見てもらえる、無料の相談もある
全国のハローワークなどに、「キャリア形成・リスキリング相談コーナー」があります。ここでは、ジョブ・カードを使った相談(キャリアコンサルティング)を無料で受けられます。在職中の人は原則1回で、対面でもオンラインでも受けられます。うまく書けなくても、作る段階から相談にのってもらえます。
07ちょっと盛るくらいなら、いい?
ひとことで盛らない。本当のことを、伝わる言葉に直すだけ。
面接では、書類に書いたことから質問されることが多いです。盛った部分を深く聞かれたら、答えに詰まってしまいます。
気をつけて
経歴をいつわると、入社してから問題になることも
就業規則は、会社で働くときのルールをまとめたものです。国(厚生労働省)は、会社向けにそのひな形(モデル就業規則)を出しています。そこでは、大事な経歴をいつわって入社したことが、懲戒解雇の理由の1つに挙がっています。懲戒解雇は、会社が罰として行う解雇で、このひな形の中でいちばん重い処分。ルールは会社ごとにちがいますが、それくらい重く見られるということです。
- OK:言い方を変える。「電話番」→「お客さまからの電話に対応(1日20件ほど)」
- OK:勉強中の資格を、「勉強中」と書いて入れる
- OK:チームの成果を「チームで」と書き、自分の役割を添える
- NG:やっていない仕事、取っていない資格、数字の水増し
- NG:社外秘の取引先の名前や、公表されていない金額など、会社の外に出せない情報(伸び率や件数ならOK)
08よくある質問
Qパソコンと手書き、どっちで作ればいい?
Aハローワークの案内では、職務経歴書はパソコンで横書きにするのが一般的。手書きでもかまいません(黒のボールペンなど。鉛筆は使いません)。応募先から指定があれば、それに合わせてください。
Q応募する会社ごとに、書き直さないとだめ?
Aハローワークの資料では、同じ内容の使い回しはよくないとされています。とはいえ、毎回ゼロから書くのは大変ですよね。これまでの仕事を全部書き出した「マスターシート」を1つ作っておき、会社ごとに必要なところを選ぶと楽です。
Q辞めた理由も書いたほうがいい?
Aまだ辞めていないなら、書く必要はありません。辞めたあとなら「一身上の都合により退職」のように短くでOK。前の会社の悪口は書きません。面接での話し方は、面接で「辞めた理由」、どう話す?で書いています。
Q転職エージェントに見てもらってもいい?
AもちろんOKです。エージェントによっては、書類の相談にものってくれます。何社使うかは転職エージェント、何社使う?を見てください。ハローワークの窓口でも、無料で書類を見てもらえます。
今日の最初の一歩
今夜、スマホのメモに「任された仕事」を3つ書く
大きな仕事じゃなくてかまいません。それぞれに「いつから」「どれくらいの量」を1行ずつ足せば、そのまま書く材料になります。5分で終わります。
2026.10.03 公開 文・WE POP編集部
参考にした情報
- ハローワークインターネットサービス「履歴書・職務経歴書の書き方」(パンフレット・厚生労働省履歴書様式例)
- 厚生労働省・ハローワーク「職務経歴書の作り方」(令和8年5月発行)
- 厚生労働省・ハローワーク「職務経歴書の作り方」別冊ワークブック(令和8年5月発行)
- 厚生労働省・ハローワーク「応募書類の作り方」(令和8年5月発行)
- 厚生労働省履歴書様式例(A4)
- ハローワークインターネットサービス「よくあるご質問(仕事をお探しの方)」
- e-Gov法令検索「職業安定法」(第8条 公共職業安定所)
- 厚生労働省 マイジョブ・カード「ジョブ・カードを知る」
- 厚生労働省 マイジョブ・カード「ジョブ・カードをつくる」
- 厚生労働省 マイジョブ・カード「在職者の方へ」
- 厚生労働省 マイジョブ・カード「よくあるご質問」
- 厚生労働省 マイジョブ・カード「無料のキャリアコンサルティング」
- 厚生労働省「令和5年若年者雇用実態調査の概況」(令和6年9月25日公表)
- 厚生労働省「令和5年若年者雇用実態調査の概況」事業所調査(表4 採用選考にあたり重視した点)
- 厚生労働省「モデル就業規則について」
- 厚生労働省「モデル就業規則(令和7年12月版)」第67条・第68条
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