お金

目次
  1. リボ払いは「毎月同じ額」。手数料は残りにかかる
  2. 30万円を月5,000円で返すと、9年4か月
  3. 2か月以内の後払いは、割賦販売法の対象外
  4. 「リボ」と書いていないリボもある
  5. 使いすぎを防ぐ設定は、今夜5分でできる
  6. 払えないかも、と思ったら支払日の前に
  7. 相談先は、どこに電話すればいい?
  8. よくある質問

カードの明細を開いたら、毎月の支払いはいつも同じ5,000円。ラクでいいな、と思っていたのに、残りの額がなかなか減らない。「あれ、これいつ終わるの?」と思ったことはありませんか。リボ払いの手数料は、買った額ではなく「まだ返していない残り」にかかります。だから毎月の額を小さくするほど、終わるのが遅くなります。読み終わるころには、自分の残高でいくら手数料がかかっているかを、自分で計算できるようになります。

この記事でわかること

  • リボ払いの手数料が、どう決まるか
  • 30万円を月5,000円で返すと、何年かかるか(計算例)
  • 「後払い」は、法律でどう扱われているか
  • 払えないかも、と思ったときの相談先

先に結論

  • 仮に手数料が年15%・手数料込みで月5,000円なら、30万円を返し終わるのは9年4か月後。手数料は約25.8万円
  • リボの手数料は残高にかかる。残高×年率÷12で、今月のだいたいの手数料がわかる
  • 払えないかもと思ったら、支払日の前に相談する。消費者ホットラインは188

メモ

時間がない人へ

02の計算例だけでも見てください。自分のカードの残高を入れると、今月の手数料のだいたいの額が1分でわかります。

01リボ払いは「毎月同じ額」。手数料は残りにかかる

ひとことでいくら使っても、毎月の支払いはほぼ同じ。そのぶん、終わりが見えにくい。

ことばリボ払い(リボルビング払い)

カードで使った額や回数にかかわらず、あらかじめ決めた一定の額を毎月払っていく払い方。まだ払っていない残り(支払残高)がゼロになるまで、払い続けます。

カードの払い方は、大きく3つあります。1回払い・2回払い(ボーナス一括も含む)は、ふつうは手数料がかかりません。分割払いとリボ払いには手数料がかかります。

0%

1〜2回払いの手数料のめやす(なし)

11〜15%

分割払いの手数料のめやす(年)

12〜18%

リボ払いの手数料のめやす(年)

出典:J-FLEC「消費者・金融トラブル編②」(2025年8月)。実際の率は、カードの会員規約に書いてあります

分割払いは、最初に回数が決まります。リボ払いは、回数が決まっていません。新しく使うと残りが増えて、そのぶん支払いが長く続きます。

リボの「毎月の額」には2つの型がある

手数料が別にかかる型

いいところ

  • 毎月、決めた額のぶんは必ず残りが減る
  • いつ返し終わるかが、わかりやすい

気をつけること

  • 決めた額に手数料が足されるので、毎月の支払いは少し多くなる

手数料込みの型

いいところ

  • 毎月の支払いが、いつも同じ額で済む

気をつけること

  • 支払いの中から、まず手数料が引かれる
  • 残りが多いと、元のお金がほとんど減らない月がある

「手数料込みの型」「手数料が別の型」は、この記事での呼び方です。経済産業省の資料にも、毎月の額に手数料が入っているリボがあると書かれています。残りが増えると毎月の額も上がる「残高スライド」という型もあります。自分のカードの型は、会員ページなどで見られます。

じゃあ、実際にいくらかかるのか。数字を入れてみます。

0230万円を月5,000円で返すと、9年4か月

ひとことで手数料込みの型なら、月5,000円を1万円にするだけで、手数料は約25.8万円から約7.8万円に。

ここからは、手数料を年15%と仮に決めて計算します。特定のカードの数字ではありません。1か月の手数料は「残高×15%÷12」です。

1,250円

残高10万円のとき、1か月の手数料

3,750円

残高30万円のとき、1か月の手数料

6,250円

残高50万円のとき、1か月の手数料

出典:WE POPの試算。年15%(仮の数字)÷12=月1.25%を残高にかけたもの

残高30万円で、手数料込み月5,000円の型だとします。最初の月は5,000円のうち3,750円が手数料です。元のお金は、たった1,250円しか減りません。

30万円をリボで返したときの手数料の合計(年15%の場合)
月5千円・込み25.8万円
月5千円・別11.4万円
月1万円・込み7.8万円
月1万円・別5.8万円

出典:WE POPの試算。年15%は仮の数字。「込み」は手数料込みで毎月その額、「別」はその額に手数料を足して払う型

返し終わるまでの回数と、手数料の合計はこうなります。

  • 月5,000円・込み:112回(9年4か月)で、約25.8万円
  • 月5,000円・別:60回(5年)で、約11.4万円
  • 月1万円・込み:38回(3年2か月)で、約7.8万円
  • 月1万円・別:30回(2年6か月)で、約5.8万円

同じ30万円でも、手数料は約5.8万円から約25.8万円まで開きます。月5,000円を1万円にすると、終わりがぐっと近づくんです。

気をつけて

使いながら返すと、残りは減らない

残高10万円で、毎月5,000円使って、手数料込みで5,000円払うとします。1年後、残りは約11.6万円。払っているのに、増えています。リボの残りがある間は、新しくリボで使わないのがいちばんの近道です。

この計算は、1円より下を切り捨てた、かんたんなものです。実際は日ごとの計算や、締め日と支払日のずれで少し変わります。J-FLECの資料には、30万円・年18%・月5,000円の例があります。返し終わるまで約13年(155回)、払う合計は772,996円でした。

ポイント

自分の数字で計算してみる

明細で「残高」と「手数料の率」を見て、残高×率÷12を計算します。たとえば残高20万円・年15%なら、20万×0.15÷12=2,500円。これが今月払っている手数料のだいたいの額です。

では、カードを使わない「後払い」は?

032か月以内の後払いは、割賦販売法の対象外

ひとことでカードのリボや分割に使われるルールが、そのままは当てはまらない。

ネットで買い物をして、あとでコンビニや銀行で払う「後払い」。カードがいらないので、気軽に使えますよね。ただ、サービスによっては手数料がかかります。

カードの分割やリボには、割賦販売法(かっぷはんばいほう)という法律があります。カード会社は、この法律で次のことを決められています。

  • カードを作る前や、使える上限を上げる前に、年収や借りている額を調べる
  • 使える上限(利用枠)が大きすぎるなら、カードを出したり枠を上げたりしてはいけない。めやすは、払えそうな額に国が決めた割合をかけた額(例外もある)
  • 支払いが遅れても、20日以上待つと決めて、書面などで催促してからでないと、残りを一度に払うよう求められない

ところが、この法律の「クレジット」には条件があります。買ってから2か月以内に払うものは、入っていません(リボ払いは別で、2か月以内でも入ります)。カードを使わない後払いでも、2か月を超えて払うものは、この法律の対象です。

そのため、カードを使わず2か月以内に払う後払いは、割賦販売法の対象外です。ただ、買い物そのものを守る法律(特定商取引法や消費者契約法など)は使えます。2026年9月には、消費者委員会の専門調査会が報告書を出しました。後払いの使われ方を調べて、守るしくみを考えることが必要だとしています。

67,000件

後払いに関係する消費生活相談(2025年度・約)出典:消費者委員会の専門調査会の報告書(2026年9月)。2か月以内に払う後払いのうち、カードに付いたものとキャリア決済(スマホの料金と一緒に払うもの)を除く。2026年6月30日までの登録分

報告書には、解約したはずの定期購入で後払いの請求が続く、といった相談の例がのっています。後払いだと、いくら使ったかが1か所にまとまらず、見えにくくなりがちです。

気をつけて

後払いでトラブルになったら

国民生活センターは、販売した会社とトラブルになったら、後払いの会社にも連絡するよう呼びかけています。不安なときは、すぐに消費生活センター(188)へ相談を。

04「リボ」と書いていないリボもある

ひとことで名前ではなく、しくみで見分ける。

J-FLEC(法律にもとづいてできた、お金の教育の機関)の資料にも、注意が書かれています。「フレックス払い」「つけ払い」「定額払い」など、名前を変えたリボがよくあるそうです。リボの設定になっているカードもあるので、会員ページで自分の設定を見ておきましょう。

自分のカード、当てはまるものをタップ

当てはまったのは 0 / 4個

メモ

設定を外したら、残りも見ておく

リボの設定を外すのは、これから使うぶんの話です。それまでのリボの残りがどうなるかは、明細で確かめてください。残りを早く返したいときは、支払いの額を上げられるか、まとめて返せるかをカード会社に聞いてみてください。

05使いすぎを防ぐ設定は、今夜5分でできる

ひとことで意思の強さより、しくみで止める。

カードも後払いも、お金が手元から出ていく感覚がうすいのが弱いところ。だから、気をつけるより先に、止まるしくみを作っておくのがおすすめです。

  1. 支払い方を「1回払い」に戻す

    会員ページで、リボに自動で切りかわる設定がないかを見ます。あれば外します。

  2. 使える上限(利用枠)を、月の手取りより下げる

    枠が大きいほど、使いすぎたときの穴も大きくなります。下げられるか、カード会社に聞いてみてください。キャッシング(お金を借りる機能)の枠は、使わないなら0にできないかも聞きます。

  3. 使うたびに届く通知をオンにする

    メールやアプリの通知で、使った額がすぐわかるようにします。知らない請求に気づくのも早くなります。

  4. カードと後払いを、1つにしぼる

    払う先がいくつもあると、合計が見えなくなります。いつも使うものを1つ決めて、ほかはしまっておきます。

  5. 給料日に、カードの支払いぶんを先に分ける

    支払いの口座に、先に入れておきます。手取りの分け方は、別の記事でくわしく書いています。

ポイント

お金を借りられないようにする制度もある

「貸付自粛制度」は、自分が新しくお金を借りられないようにできる制度です。日本貸金業協会か全国銀行個人信用情報センターに申告して使います(金融庁が紹介しています)。止まるのは借り入れ(キャッシングなど)です。カードの買い物の分割やリボが止まるかは書かれていないので、カード会社に確かめてください。

06払えないかも、と思ったら支払日の前に

ひとことで遅れてからより、遅れる前のほうが、選べることが多い。

払えなくなるのは、だらしないからではありません。急な出費や収入の減少は、誰にでも起こります。大事なのは、気づいた時点で手を打つことです。

遅れたときに起きることを、先に知っておきましょう。経済産業省の資料(2026年3月)には、こう書かれています。

  • 支払日に口座のお金が足りないと、遅れたぶんの遅延損害金(遅れたことで追加でかかるお金)を払う
  • 遅れが続くと、信用情報機関(ローンやカードの払い方の記録を集めるところ)に登録される。資料では3か月以上がめやす。1〜2か月の遅れなら記録に残らない、というわけではない
  • その登録は、全額を払い終えてからも5年間残る。そのあいだ、車や家のローン、新しいカードの審査に通りにくくなる

153万人

リボ払いなどの支払いが遅れて、信用情報機関の1つに登録されていた人(2025年12月20日時点)出典:経済産業省の資料「クレジットカードの不正利用や後払いの支払遅延から身を守るために」(2026年3月)

払えないかも、と思ったときの順番

  1. 明細で、全部の残高と支払日を書き出す

    カード、後払い、スマホの分割など、払う先を全部並べます。合計がわかるだけで、次に何をするかが見えてきます。

  2. 支払日の前に、カード会社へ連絡する

    黙って遅れるより、先に「払うのが難しい」と伝えるほうが、話し合える余地が残ります。

  3. 別のところから借りて返さない

    借りて返すと、払う先が増えるだけです。「リボより金利が安い」と借りかえをすすめる業者もいると、国の資料は注意しています。

  4. 公的な窓口などに相談する

    次の章の窓口に話してみてください。電話の通話料はかかり、無料の相談に条件がある窓口もあります。1人で抱えこまないでください。

気をつけて

SNSの「お金貸します」には近づかない

「#個人間融資」「審査なし」などの書きこみには要注意。とんでもない利息をとられたり、個人情報をさらされたりするトラブルが多いと、J-FLECの資料にあります。生活費に困ったときは、住んでいる地域の社会福祉協議会にも相談できます。

07相談先は、どこに電話すればいい?

ひとことで迷ったら188。借金が重なっているなら、多重債務の窓口へ。

  • 消費者ホットライン 188:近くの消費生活センターにつながる。カードや後払いで困ったとき、どこに聞けばいいか迷ったときに
  • 金融庁がまとめている多重債務の相談窓口:財務局や、県・市区町村にある。借金がいくつも重なっているときに
  • 法テラス・サポートダイヤル 0570-078374:国が設けた、法律のトラブルの案内先。弁護士などの無料の相談は、収入などの条件がある
  • 日本クレジットカウンセリング協会 0570-031640:カードやローンの返済、借金が重なったときの相談。電話の相談とカウンセリングは無料(通話料は別)
  • 日本貸金業協会 貸金業相談・紛争解決センター 0570-051-051:キャッシングなど、お金を借りたことについての相談

どの窓口も、怒られに行く場所ではありません。残高と支払日のメモを持っていくと、話が早く進みます。お金の相談全般については、無料のお金の相談の記事も読んでみてください。

メモ

カードの法律のことを国に聞きたいとき

金融庁のQ&Aによると、カードの買い物(リボ・分割・ボーナス払い)には、貸金業法ではなく割賦販売法が当てはまります。割賦販売法は、経済産業省が中心になって担当しています。経済産業省の資料には、相談先として消費者相談室(03-3501-4657)がのっています。

08よくある質問

Qリボ払いは、使ったら絶対にダメ?

Aダメではありません。毎月の支払いがいくらで、いつ終わるかを自分でわかっていれば、使い方の1つです。こわいのは、残りと手数料を見ないまま使い続けること。02の計算で、今の手数料を一度出してみてください。

Qキャッシングの利息にも、上限はある?

Aあります。お金を借りたときの利息は、利息制限法で上限が決まっています。借りた額が10万円未満なら年20%、10万円以上100万円未満なら年18%、100万円以上なら年15%です。

Q後払いなら、安心?

Aサービスによっては手数料がかかるので、使う前に見ておきましょう。また、2か月以内に払う後払いは割賦販売法の外なので、カードと同じ「払えそうな額を調べる」ルールはありません。使った額を自分で記録しておくのがおすすめです。

今日の最初の一歩

今夜、カードの明細で「残高」と「手数料」の2つだけ見る

アプリか会員ページを開いて、2つの数字をスマホのメモに書きます。手数料が0円ならOK。0円でなければ、残高×手数料の率÷12を計算してみてください。それが毎月、何も買わずに払っている額です。

2026.10.16 公開 文・WE POP編集部

参考にした情報

制度や数字は記事の公開日(直した記事は更新日)時点の情報です。最新の情報は各公式サイトで確認してください。

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