給料日から2週間。アプリで残高を見て、思わず手が止まる。月末には口座がほぼ空っぽで、今月も貯金できなかった。そんな人に向けて書きました。同世代の一人暮らしがいくら使っているかを見ながら、22万円の分け方をいっしょに考えます。読み終わるころには、次の給料日に何をすればいいかがわかります。
この記事でわかること
- 34歳以下で一人暮らしをしている会社員などが、1か月に何にいくら使っているか
- 手取り22万円を分けるなら、どんな配分があるか(一例)
- 「先に貯める」と「余ったら貯める」の、なにがちがうか
- 先取り貯蓄の始め方と、固定費の見直しポイント
先に結論
- 34歳以下の一人暮らしの会社員などは、1か月に約17.9万円使っている(2025年)
- 貯金は「余ったら」ではなく、給料日に先に分ける。残りで1か月やりくりする
- WE POPのおすすめは、まず手取りの1割から。固定費を見直すと、増やしやすくなる
01みんな、1か月にいくら使ってる?
ひとことで同世代の一人暮らしで働く人は、平均で月17.9万円使っている。
まずは、同じ年ごろの人のお金の使い方から。見るのは、総務省の「家計調査」です。いろいろな家に家計簿をつけてもらい、お金の使いみちを調べています。
その2025年の結果から、34歳以下で一人暮らしをしていて、会社などに勤めている人の数字を見てみます。平均年齢は27.2歳です。
17.9万円
家賃も食費も、全部入れて約17.9万円。手取り22万円なら、同じくらい使っても、まだ約4万円残ります。ただ、この平均の人たちの手取りは、ボーナスをならすと月31万円ほど。平均と同じだけ使えばいい、という意味ではありません。
出典:総務省「家計調査(家計収支編)」2025年 単身世帯 第2表(単身世帯のうち勤労者世帯・34歳以下)1か月の平均。費目の名前は言いかえています(住居→家賃など〔うち家賃地代34,148円〕、その他の消費支出→つきあい・美容など、教養娯楽→趣味・レジャー〔自宅のネット代やNHK受信料もここに入る〕、交通・通信→交通・スマホなど〔自宅のネット代は入らない〕、光熱・水道→電気・ガス・水道、保健医療→病院・薬、被服及び履物→服・くつ、家具・家事用品→家具・日用品)。教育(162円)は省略
いちばん多いのは食費で、約4.2万円。そのうち約1.8万円が外食で、食費の4割ほどになります。
意外と少なく見えるのが、家賃などの約3.4万円。これは、家賃を払っていない人も入った平均だからです。
家賃を払っている人は77.4%。残りは、持ち家の人(全体の8.2%)や、ほかの理由で家賃を払っていない人です。払っている人だけの平均に直すと、家賃は約4.4万円になります(WE POPの計算)。
メモ
平均は、ざっくりした目安に
この数字のもとになったのは、65世帯だけ。家計調査は、全部の家ではなく、選んだ一部の家を調べています。なので、ざっくりした目安として見てください。学生の一人暮らしは入っていません。
02手取り22万円、どう分ける?
ひとことでWE POPの一例は、先に3万円を貯めて、残り19万円で暮らす形。
では、22万円をどう分けるか。一人暮らし・賃貸・車なしで考えた、WE POPの配分の一例です。
出典:WE POPが考えた一例(一人暮らし・賃貸・車なしの場合)。家計調査の数字ではありません
ポイントは、貯める3万円を、家賃や食費と同じ「毎月の使いみち」として、最初に入れていること。残りの19万円が、1か月に使っていいお金です。
3万円は、手取りの約14%。いきなりはきびしければ、1割の2.2万円から始めてもかまいません。
予備費は、病院や急な飲み会など、思いがけないことに使うお金。使わずに余った月は、そのまま貯金に回しましょう。
貯金と予備費をのぞくと、使うお金は17.8万円。同世代の平均と、ほぼ同じです。そのかわり家賃を高めにして、つきあいや趣味、服などは平均より3割ほどおさえています。
ポイント
家賃は「手取りの3割まで」がおすすめ
家賃は、一度決めるとなかなか下げられないお金です。WE POPでは、手取りの3割(22万円なら6.6万円)までを目安と考えています。よく聞く「3分の1まで」は、決まりではなく、ひとつの考え方です。家賃が高い地域なら、つきあいや趣味など、ほかの枠でやりくりしてください。
メモ
1年目の人は、2年目の6月に見直しを
住民税は、前の年の所得で決まります。前の年が学生で、アルバイト代が少なければ、1年目はかからないか少しだけ。でも2年目の6月からは、毎月の給料から引かれます。手取りが減ったら、配分も見直しましょう。くわしくは給与明細の記事で。
03貯金は「余ったら」より「先に」
ひとことで給料が入ったら、まず貯める分を分ける。
「今月こそ、余ったら貯金しよう」。そう決めても、月末にはほとんど残っていない。よくある話ですよね。
金融庁も、「先に貯める」やり方をすすめています。給料日に決まった額を、自動で貯金用の口座に移す。そして、残りのお金でやりくりする、というものです。
ことば先取り貯蓄
給料が入ったら、使う前に、決めた額を先に貯金に回すこと。金融庁の高校生向けの教材では「収入 − 貯蓄 = 支出」と教えています。
先に貯めるおすすめ
いいところ
- 給料日に、その月の貯金が決まる
- 使っていい額がはっきりして、やりくりしやすい
- 自動にすれば、毎月考えなくていい
気をつけること
- はじめの数か月は、少しきゅうくつに感じる
- 額が多すぎると、けっきょく引き出してしまう
余ったら貯める
いいところ
- その月の予定に合わせて、自由に使える
- 準備がいらず、すぐ始められる
気をつけること
- 月末に余らなければ、貯金はゼロ
- 使っていい額が見えず、つい使ってしまう
毎月お金が足りなくなるなら、どちらでも貯金はできません。そのときは、先に05の固定費の見直しから始めてください。
先に分けてしまえば、がまんする力に頼らなくてすみます。手もとにあるお金で暮らすだけで、貯金が進むんです。
04先取り貯蓄は、どう始める?
ひとことで口座を分けて、給料日に自動で移す。
やることは5つだけ。最初の設定さえすめば、あとは毎月、自動で進みます。
先月、何にいくら使ったかを見る
カードやアプリの明細で、ざっくり見ます。「家賃」「食費」「それ以外」くらいに分ければ十分です。
先に貯める額を決める
WE POPのおすすめは、手取りの1割(22万円なら2.2万円)から。きびしければ、1万円でもかまいません。続けられる額にするのが、いちばんです。
貯金用の口座を分ける
給料が入る口座とは別に、貯金だけに使う口座を用意します。キャッシュカードは、持ち歩かないのがおすすめ。すぐ引き出せないだけで、手をつけにくくなります。
給料日に、自動で移るようにする
銀行によっては、毎月決まった日に決まった額を、別の口座へ自動で移せるしくみがあります。日にちは、給料日かその次の日に。会社に財形貯蓄があれば、給料からの天引きでもOKです。
3か月続けたら、額を見直す
まだいけそうなら少し増やし、苦しければ減らしてOK。預金がある程度たまったら、一部をNISAで積み立てるのも手です。ただ、投資は値下がりすることもあるので、すぐ使うお金は預金に。始め方は新NISAの記事で。
ポイント
会社の「財形貯蓄」も使える
財形貯蓄は、給料から天引きで積み立てる国のしくみです。使えるのは、会社がこのしくみを入れているときだけ。あるかどうか、人事や総務の人に聞いてみてください。
05見直すなら、どこから?
ひとことでまずは固定費。一度下げれば、次の月からずっと効いてくる。
固定費は、家賃やスマホ代、保険料、サブスクのように、毎月ほぼ同じ額が出ていくお金です。
食費は、毎日少しずつがまんしないと減りません。固定費なら、一度見直すだけで、その先もずっと効いてきます。
- スマホ・ネット…毎月使うデータの量と、プランが合っているか。スマホ代などの通信のお金は、同世代の平均で月6,511円です(2025年。郵便代などを含み、自宅のネット代は含まない)
- 保険…入っている保険の中身を、説明できるか。まずは公的な保険(健康保険など)で何が出るかを知る、というのが金融庁のすすめです
- サブスク…使っていないのに、払い続けているものはないか。やめたつもりで払い続けている人が増えている、と金融庁も注意しています
- 家賃…すぐには変えにくいので、更新や引っ越しのときに考える
たとえば、病院で払う医療費には、1か月ごとの上限があります(高額療養費制度)。こうしたしくみを知ってから、足りないぶんを保険会社の保険で考えればOKです。
当てはまるものをタップしてみてください
当てはまったのは 0 / 6個
06つい使いすぎる月は、どうする?
ひとことでがまんより、使っていい枠を先に決める。
外食やつきあい、趣味のお金は、毎月の楽しみでもあります。ゼロにしなくていいんです。がまんばかりだと、続きませんよね。
おすすめは、「つきあいと趣味は3万円まで」のように、先に枠を決めておくこと。枠の中なら、気にせず使っていいお金です。外食なら「週に2回まで」のように、回数で決めてもOKです。
気をつけたいのが、キャッシュレス払い。便利ですが、使った実感がわきにくく、使いすぎやすいのが弱点です。
週に1回、アプリで残高と明細を見るだけでも、使いすぎに気づけます。
気をつけて
リボ払いは、残高がふくらみやすい
リボ払いは、毎月の支払いがほぼ同じ額ですむ払い方です。そのぶん、残っている額に金利がかかり続けます。気づかないうちに、払う総額がふくらむことも。カードの支払いが苦しくなったら、ひとりで抱えずに相談してください。金融庁のサイトに、借金の相談先がまとまっています。
07よくある質問
Q実家暮らしなら、どう分ける?
A家賃がかからないぶん、先に貯める額を増やせるチャンスです。家にお金を入れているなら、その額を家賃のかわりに置いて考えましょう。たとえば先取りを月2万円増やせば、1年で24万円になります。
Qボーナスは、どう使えばいい?
AWE POPのおすすめは、毎月の配分にボーナスを入れないこと。ボーナスの額は、会社や年によって変わるからです。もらえたら「半分は貯金、残りは楽しみに」のように、使いみちを先に決めておくと残しやすくなります。
Q家計簿は、つけたほうがいい?
Aつけられるなら、見直しに役立ちます。金融庁の金融ガイドも、レシートやアプリなど、続けやすい形でつけることをすすめています。続かない人は、明細を月に1回見るだけでもOK。先取りしていれば、細かくつけなくても貯金は進みます。
Qふるさと納税は、家計の助けになる?
Aふるさと納税は、寄付した額から2,000円を引いたぶん、所得税と住民税が少なくなるしくみです(上限や手続きがあります)。お礼の品に食べものや日用品を選べば、家計の助けになることもあります。ただ、寄付のお金は先に出ていくので、その月のやりくりに入れておきましょう。くわしくはふるさと納税の記事で。
今日の最初の一歩
銀行のアプリで、自動で貯金できるか探してみる
給料が入る口座のアプリを開いて、毎月決まった額を自動で移せるか探すだけ。5分で終わります。見つかったら、給料日の次の日に、1万円から設定してみてください。
2026.09.30 公開 文・WE POP編集部
参考にした情報
- 総務省統計局「家計調査(家計収支編)単身世帯 詳細結果表 2025年」第2表 男女,年齢階級別1世帯当たり1か月間の収入と支出(2026年2月6日公開)
- 総務省統計局「家計調査の概要」(調査の対象・調査方法)
- 総務省統計局「家計調査 用語の解説」(勤労者世帯など)
- 金融庁 NISA特設ウェブサイト「資産形成の基本」
- 金融庁「高校向け 金融経済教育指導教材の公表について」(令和7年12月26日更新)
- 金融庁「高校生のための金融リテラシー講座」第2章「使う」(家計管理のポイント・キャッシュレス決済の注意点)
- 金融庁「基礎から学べる金融ガイド」(家計管理・保険・クレジット・キャッシュレス決済)
- 金融庁「公的保険ポータル」
- 金融庁「多重債務についての相談窓口」
- 厚生労働省「財形貯蓄制度」
- 厚生労働省「勤労者財産形成促進制度(財形制度)」
- 総務省「個人住民税」
- e-Gov法令検索「地方税法」(第321条の5 給与所得に係る特別徴収税額の納入の義務等)
- 総務省「ふるさと納税のしくみ」
制度や数字は記事の公開日(直した記事は更新日)時点の情報です。最新の情報は各公式サイトで確認してください。