目次
上司に報告したら「で、結局どうなったの?」と聞き返された。相談したいことがあるのに、忙しそうで声をかけられないまま夕方になった。そんな人に向けて書きました。報連相は、入社してから少しずつ覚えていくもの。今うまくできなくても大丈夫です。読み終わるころには、何を、どの順番で、いつ伝えればいいかがわかります。
この記事でわかること
- 報告・連絡・相談は、それぞれ何がちがうか
- 聞き返されにくい報告の順番
- 報告や相談は、いつすればいいか
- チャットやメールで、そのまま使える文例
先に結論
- 報告は結論から。「結論→理由・経過→次にどうするか」の順で話す
- 悪い話ほど早く。まとまっていなくても、気づいた時点で伝える
- 相談には自分の考えを1つ添える。上司は「はい」か「いいえ」で答えられる
01報告や相談、気が重いのはあなただけじゃない
ひとことで20代の強いストレス、いちばん多いのは「仕事の失敗や責任」。
まずは数字をひとつ。国(厚生労働省)の2025年の調べでは、20代の72.0%が、仕事や職場のことで強いストレスを感じていました。その中身を、多いものから5つ並べてみます。
出典:厚生労働省「令和7年労働安全衛生調査(実態調査)」個人調査 第17表(20〜29歳)。強いストレスがある人を100とした割合(常用労働者10人以上の民営事業所で働く人が対象)。「仕事の失敗・責任」は「仕事の失敗、責任の発生等」、「対人関係」はセクハラ・パワハラを含む
強いストレスがある20代の中で、いちばん多いのは「仕事の失敗、責任の発生等」で60.8%。人との関係(対人関係)を挙げた人も、4人に1人いました。
ミスを上司に伝える。忙しそうな先輩に声をかける。報連相は、「失敗や責任」と「人との関係」が重なる場面だと、私たちは考えています。気が重くなるのは、あなたが弱いからではありません。
その気の重さは、「型」を知ると軽くなる。WE POPはそう考えています。話す順番と、伝えるタイミング。このあと、ひとつずつ見ていきます。
02報告・連絡・相談、なにがちがう?
ひとことで報告は「結果」、連絡は「お知らせ」、相談は「迷ったとき」。
ことば報連相(ほうれんそう)
仕事の「報告」「連絡」「相談」の、頭の文字を取った言葉です。3つとも「伝える」ことですが、相手と目的が少しずつちがいます。
- 報告…頼まれた仕事の結果や、途中の様子を伝えること。相手は、その仕事を頼んだ人
- 連絡…予定や変更などの事実を、関係する人に知らせること。自分の意見は入れず、短く
- 相談…自分だけでは決められないとき、意見をもらうこと。決める前にするもの
3つとも、上司から見ると「仕事が今どうなっているか」を知る手がかりです。進み具合が見える人には、次の仕事も任せやすい。報連相で評価に差がつくのは、回数より、この見えやすさだと私たちは考えています。
ポイント
どれか迷ったら
報告か連絡か、名前で迷わなくてOK。「相手がこれを知らないと困るか」で考えるのがおすすめです。困りそうなら、伝えます。
03聞き返されない報告は、どこがちがう?
ひとことで結論が先。事実と自分の考えが、分かれている。
同じできごとでも、話す順番で伝わり方は変わります。たとえば、取引先から返事が来ていないときの報告。架空のA社の例で、2つの話し方を並べてみます。
- 起きた順に話す:「A社に電話したら、担当の方がいなくて。メールも送ったんですが、まだ返事がないんです。たぶん忙しいんだと思います。締め切りは金曜なんですけど…」
- 結論から話す:「A社の件、まだ返事がありません。電話とメールで1回ずつ連絡しています。締め切りは金曜なので、明日の朝もう一度電話します」
2つ目の話し方なら、最初のひとことで「まだ返事がない」とわかります。最後に次の動きまで入っているので、上司は聞き返さずにすみます。
話す順番で、ここまでちがう
起きた順に話す
いいところ
- 思い出した順に話せるので、話す側は楽
- 細かいところまで伝えられる
気をつけること
- 結論が最後なので、聞く人は最後まで待つ
- 「で、どうなったの?」と聞き返されやすい
- 事実と自分の考えが、混ざりやすい
結論から話すおすすめ
いいところ
- 最初のひとことで、何の話かわかる
- 上司が聞きながら、次の手を考えられる
- 忙しいときも、1行目だけで伝わる
気をつけること
- 理由がないと、言い切りすぎに聞こえることも
- 結論が出ていないときは「途中ですが」と先に言う
細かい経過は、聞かれてから話せば十分です。まずは結論を先に。
もうひとつのちがいは、事実と自分の考えを分けていること。「返事がない」は事実で、「たぶん忙しい」はあなたの考えです。混ざっていると、上司はどこまでが確かな話なのかを聞き返すしかありません。考えを言うときは「ここからは私の考えですが」と、ひとこと添えるのがおすすめです。
この話し方を型にすると、次の3ステップになります。
報告の型は、この3つ
結論:最初に、ひとことで言う
「◯◯の件、終わりました」「間に合いそうにありません」のように、結果から言います。何の件かも、最初に添えましょう。
理由・経過:なぜそうなったかを短く
理由は、多くても3つまで。「理由は2つあります」と数を先に言うと、聞く人が話の長さをつかめます。
次にどうするか:自分の動きを言う
「次は△△をします」「◯日までに出し直します」まで言えたら完成です。上司に決めてほしいことがあれば、ここで聞きます。
ポイント
「もうすぐ」より「あと2日」
「もうすぐ」「だいたい」は、人によって受け取り方がちがいます。「あと2日」「8割できました」のように、数字で言うのがおすすめです。
04報告は、いつすればいい?
ひとことで終わったときだけじゃない。途中と、困ったときにも。
報告は、仕事が終わってからするもの。そう思っていると、途中で困ったときに言い出しにくくなります。WE POPのおすすめは、1つの仕事につき、次の4つのタイミングです。
1つの仕事で、伝えるタイミング
- 頼まれたとき
ゴールと締め切りを確かめる
「◯日までに、この形で出せばいいですか」と、その場で聞き返します。ここがずれていると、あとの報告も全部ずれてしまいます。
- 3割できたら
一度、見てもらう
完成してから見せるより、3割くらいで一度見せるのがおすすめ。方向がずれていても、直す手間が小さくてすみます。
- 困ったら
その日のうちに言う
遅れそう、ミスをした、やり方がわからない。気づいた時点で伝えます。話がまとまっていなくても大丈夫です。
- 終わったら
結果と、次にやることを言う
「終わりました。次は△△に取りかかります」まで言います。頼んだ人が、進み具合を確かめに来なくてすみます。
何週間もかかる仕事なら、「毎週金曜の夕方」のように日を決めて、途中の様子を伝えるのもおすすめです。上司に「あれ、どうなった?」と聞かれる前に、こちらから伝えられます。
気をつけて
悪い話ほど、早く言う
ミスや遅れは、言い出しにくいものですよね。でも、上司が早く知るほど、打てる手は増えます。お客さんへの連絡、締め切りの相談、手伝う人の手配。時間がたつほど、選べることは減っていきます。悪い話ほど、気づいたその日のうちに伝える。これがWE POPのいちばんのおすすめです。
05チャットやメールなら、どう書く?
ひとことで1通目に、用件と期限まで書く。
チャットで「今いいですか?」とだけ送ると、相手は何の話かわからないまま返事をすることになります。用件と期限を最初の1通に書けば、相手は都合のいいときに返せます。
そのまま使える文例を置いておきますね。◯◯や△△を、自分の仕事に変えて使ってください。会社名や数字は、どれも架空の例です。
- 終わったとき:「◯◯の資料ができました。共有フォルダに入れています。次は△△に取りかかります」
- 遅れそうなとき:「◯◯の件、金曜の締め切りに間に合いそうにありません。原因は△△です。月曜の午前までなら出せますが、いかがですか」
- ミスに気づいたとき:「ご報告です。A社に送った見積もりの金額が、間違っていました。正しいものを、今日中に送り直します。A社へのおわびは、私からしてもいいですか」
- 予定が変わったとき:「【共有】明日の定例会議は、10時から14時に変わりました。返信はいりません」
- 相談したいとき:「◯◯の件で相談です。A案とB案で迷っていて、私はA案がいいと考えています。理由は△△です。今日中に5分だけ、お時間をもらえますか」
- 休むとき:「◯月◯日に、有給休暇をいただきます。急ぎの仕事は、前の日までに済ませておきます」
有給休暇を取るときの決まりは、有給休暇の記事にまとめています。
ポイント
1行目に【報告】【相談】と入れる
メールなら件名、チャットなら1行目に「【報告】」「【相談】」「【共有】」と入れると、相手は読む前に中身の見当がつきます。返事がいるかどうか、いるならいつまでかも書いておくと親切です。
06相談したら、迷惑にならない?
ひとことで相談には、自分の考えを1つ添えるのがおすすめ。
忙しそうな上司に声をかけるのは、気が引けますよね。でも、困っていることを黙ったまま締め切りが来るほうが、上司にとってはずっと困ること。私たちはそう考えています。
厚生労働省のサイト「こころの耳」にも「相談することが苦手な人は少なくありません」と書かれています。悩みごとの相談についての言葉ですが、仕事の相談にも当てはまると私たちは考えています。
相談するときのおすすめは、自分の考えを1つ添えること。考えがあると、上司は「はい」か「いいえ」で答えられます。考えがずれていても、どこがずれているかがすぐにわかります。
- 考えがない相談:「◯◯の件、どうしたらいいですか」
- 考えを添えた相談:「◯◯の件、A案で進めたいと考えています。△△が少し心配です。この進め方でいいですか」
考えがまとまらないときは、それも正直に言ってOK。「2つで迷っています」「ここまでは調べました」と、今どこまで来ているかを伝えるだけでも十分です。
気をつけて
上司と話すこと自体がつらいときは
きつい言い方が続く、無視される。そんなふうに人間関係そのものがつらいときは、1人で抱えないでください。国も「ハラスメントは、個人の問題ではなく会社の問題」としています。まずは、ほかの先輩や人事の人、会社の相談窓口へ。社外なら、国の「総合労働相談コーナー」で、パワハラなどの相談ができます(無料・予約不要)。「こころの耳」では、電話・SNS・メールで、名前を言わずに無料で相談できます。
07自分の報連相、いくつできてる?
ひとことでできていないものを、1つだけ明日から変えてみる。
ここまでの内容を、チェックにしました。全部できていなくても平気です。
できているものをタップしてみてください
当てはまったのは 0 / 6個
08よくある質問
Q上司が忙しそうで、話しかけるタイミングがわかりません
A「今、5分だけいいですか」と、かかる時間を先に言うと、上司も答えやすくなります。急ぎでなければ、チャットで「◯◯の件で相談があります。今日中に5分ください」と送っておく手もあります。予定表を見られる職場なら、空いている時間を狙うのもおすすめです。
Q口で言うのとチャット、どっちがいい?
A職場に決まりがあれば、それに合わせます。迷ったら、急ぎの話や悪い話は口で、あとで見返したい話はチャットやメールで、がWE POPのおすすめ。口で伝えたあとに、チャットで短く残しておくと、「言った・言わない」にならずにすみます。
Q仕事が多すぎて終わりません。これも相談していい?
Aもちろんです。「今、◯と△を抱えていて、□まで手が回りません。どれから先にやればいいですか」と、抱えている仕事を並べて聞いてみましょう。量の相談は、早いほど調整しやすくなります。残業が続いているなら、残業代がきちんとついているかも見ておきたいところ。計算のしかたは残業代の記事で。
Q報連相をがんばっても、上司とうまくいきません
A人同士なので、相性はあります。型を試しても、半年以上つらい状態が続くなら、異動の相談や転職を考えてもいい、とWE POPは考えています。第二新卒、いつ動く?のチェックも、よければどうぞ。体や心がつらいときは、先に06の相談先へ。
今日の最初の一歩
今日やった仕事を、3行の報告にしてみる
1行目に結論、2行目に理由や経過、3行目に次にやること。上司に送らなくても、スマホのメモに書くだけでかまいません。5分あれば書けます。書けたら、明日の報告でそのまま使ってみてください。
2026.09.28 公開 文・WE POP編集部
参考にした情報
- 厚生労働省「令和7年 労働安全衛生調査(実態調査)結果の概要」
- 厚生労働省「令和7年 労働安全衛生調査(実態調査)」個人調査(第17表 仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスの有無及び内容(主なもの3つ以内)別労働者割合)
- 厚生労働省「令和7(2025)年『労働安全衛生調査(実態調査)』の結果を公表します」(令和8年8月7日)
- 厚生労働省「こころの耳の相談窓口」(働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト)
- 厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」
- 厚生労働省「職場におけるハラスメントの防止のために」(ハラスメントの被害にあった時は)
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